関東の難関私立大学を総称する「MARCH」に含まれる中央大学と、関西の難関私立大学を総称する「関関同立」に含まれる同志社大学はお互いを併願する受験生が多いことで知られています。
W合格すれば関東・関西どちらでも進学する道も開けるため、選択肢を多くしたい人はどちらも志望校に入れておくとよいでしょう。
今回は、中央大学と同志社大学を徹底比較しながら違いについて解説します。
W合格した場合の進学先にも触れますので、ぜひ参考にしてみてください。
中央大学と同志社大学はどっちが上?両校を徹底比較
早速、項目別に中央大学と同志社大学の違いを見ていきましょう。
自分にとってどちらの大学の方が合っているかを見極める材料として、ご活用ください。
【偏差値面】中央大学と同志社大学を徹底比較
中央大学は関東の難関私立大学、同志社大学は関西の難関私立大学として知られています。
中央大学の偏差値は61.0、同志社大学の偏差値は62.5であることを考えると、わずかに同志社大学の方がハイレベルであると言えるでしょう。
どちらも難関大学であることに変わりはなく、立地の差を抜きにして考えればおよそ同じレベルだと分かります。
ただし、基本的に「関関同立」より「MARCH」の方が高い偏差値にあると言われているものの、同志社大学に限ってはMARCHを抜くことが多いです。
同じく「関関同立」に含まれる関西大学・関西学院大学・立命館大学はMARCHより少し低くなることが多いため、参考に留めておきましょう。
【入試難易度面】中央大学と同志社大学を徹底比較
入試の難易度は、中央大学も同志社大学もそう大きな違いがありません。
どちらも一般入試・大学共通テスト利用入試・推薦入試など幅広い入試形態を設けており、入試の種類も豊富でレベルも同じくらいです。
学部ごとに出題傾向・利用科目に差はあるものの、どちらも難問・奇問がなく、基礎知識をしっかり固めオーソドックスな問題に対応できる力があれば合格できます。
ただし、学部ごとの平均倍率は中央大学の方が高くなることが多いです。
東京都内という立地を生かした倍率であることが想定されますので、関東での進学に重点を置く人はあらかじめ知っておきましょう。
【人気面】中央大学と同志社大学を徹底比較
受験生や大学生からの人気は、中央大学の方が高いです。
中央大学は、郊外とはいえ東京都内にメインキャンパスを置く大学であり、都心での就職を希望する人から一定の支持を受けています。
また、2023年には看板学部である法学部が茗荷谷キャンパスに移転し都心回帰することから、通学の便がよくなりさらに注目を集めることが期待されています。
中央大学は司法試験・公認会計士試験・税理士試験・社会保険労務士試験など士業系の資格に強いこともあり、確実なキャリアを手にしたい堅実な学生からの人気が集まります。
【学生生活面】中央大学と同志社大学を徹底比較
キャンパスの広さという面でいうなら、中央大学の方がゆとりを持って過ごせます。
中央大学には学部ごとの独立棟があり学業に専念しやすく、専門性を高めやすい場として認識されています。
また、司法試験や公認会計士試験など難関国家試験に挑戦する人しか入れない「炎の棟」や圧倒的な蔵書数を誇りリファレンスも充実している図書館などが整備されているので、学業には最適です。
スポーツ施設も多く、キャンパス移動なくサークル・部活ができるのもメリットです。
【就職面】中央大学と同志社大学を徹底比較
就職率はどちらの大学も高い傾向にあり、ブランドと歴史のある大学であるという点で共通しているのでともに有利であることは間違いありません。
また、「中央大学の方が不利」「同志社大学でないと入社できない企業がある」ということもありません。
両校ともに学閥が比較的少ない大学でもあるので、どちらに入学しても就職しやすさは変わらないでしょう。
ただし、司法試験や公認会計士試験などへの挑戦を前提にするのであれば、中央大学の方がおすすめです。
また、東京都心など首都圏近郊での就職を希望する場合は中央大学を、大阪など関西圏での就職を希望するのであれば同志社大学を選ぶ人が多いです。
卒業後の進路を見据えて大学選びをしていけば、大きなミスマッチに悩まされることもありません。
【30歳時点での年収】中央大学と同志社大学を徹底比較
30歳時点での年収を見ると、中央大学より同志社大学の方が上回っています。
ランキングでは中央大学の平均年収が559万円、同志社大学の平均年収が563万円となっており、5万円程度ですが同志社大学の方が高くなっているのです。(※)
25歳から55歳までの年収アップ率では、同志社大学573万円、中央大学499万円と大きな乖離が出ているので注目しておきましょう。
つまり、同志社大学は年齢やキャリアに応じて年収を上げる人が多く、中央大学は若手のうちから安定して高めの年収を稼ぐ人が多いという傾向が読み取れます。
(※)参考:出身大学別年収ランキング2022 OpenWork 働きがい研究所
結論:中央大学と同志社大学はどっちが上か
偏差値で見るのであれば同志社大学の方が上だと言えるでしょう。
就職サポートや他の学生からの人気度合いであれば、中央大学の方が上です。
進学先は偏差値や設備だけでなく雰囲気との相性も併せて検討すべきであるため、「自分に合う大学はどちらか」という視点で参考にしていきましょう。
中央大学と同志社大学の主要学部を徹底比較
ここでは、中央大学と同志社大学の主要学部を比較していきます。
それぞれの偏差値なども加味しながら共通する学部のみピックアップしていきますので、目を通してみましょう。
特に、下記に挙げている学部のなかに志望学部が含まれている人は必見です。
【文学部】中央大学と同志社大学を徹底比較
中央大学と同志社大学の文学部を比較してみると、中央大学の方が高いと分かります。
例えば、中央大学は日本文学・英米文学・哲学などそれぞれを専攻する学科の偏差値が全て62.5であるというデータがあります。
一方で同志社大学の場合、日本文学は62.5と同等ですが、英米文学や哲学は60.0前後になることが多く、中央大学には届きません。
【法学部】中央大学と同志社大学を徹底比較
中央大学と同志社大学の法学部を比較してみると、どちらも同じくらいだと分かります。
偏差値を見てみると、中央大学も同志社大学も62.5というデータがあります。
年度によって多少の差はありますが、どちらもおよそ同じレベルだと言えるでしょう。
法学部を希望する人はどちらの大学に通っても問題なさそうです。
ただし、中央大学は法律学校を前身としている法学に強い大学として知られているため、歴史や文化を重んじたいのであれば中央大学の方がいいかもしれません。
【経済学部】中央大学と同志社大学を徹底比較
中央大学と同志社大学の経済学部を比較してみると、同志社大学の方が高いと分かります。
例えば、同志社大学の経済学部は偏差値62.5ですが、中央大学は60.0前後になることが多いです。
どちらも難関大学ならではの60.0オーバーの偏差値ではありますが、1点を争うことの多い入試では大きな差となって現れてくるでしょう。
【商学部】中央大学と同志社大学を徹底比較
中央大学と同志社大学の商学部を比較してみると、同志社大学の方が高いと分かります。
中央大学でも62.5とハイレベルな偏差値を記録していますが、同志社大学はさらに上回る65.0を記録しています。
同志社大学のなかでも特に偏差値の高い大学であり、MARCHにおける立教大学レベルの偏差値になることを知っておきましょう。
【理工学部】中央大学と同志社大学を徹底比較
中央大学と同志社大学の理工学部を比較すると、ほとんど変わらないことが分かります。
どちらも専攻ごとに学科が細分化されているため一概に言えませんが、機械工学専攻は中央大学60.0、同志社大学55.0で中央大学の方が高いです。
しかし電気電子工学専攻は中央大学57.5、同志社大学60.0であり、同志社大学の方が高くなっています。
学科や専攻による差があることを知ったうえで、志望を検討していきましょう。
中央大学と同志社大学にw合格した場合どちらに進学すべき?
最後に、念願叶って中央大学と同志社大学どちらにもW合格できた場合の進学先について解説します。
合格から入学手続きまでの期間はそう長くないため、後悔のない選択をするためにも参考にしてみましょう。
文系学部にW合格した場合
文系学部にW合格した場合は、中央大学の方を優先する人が多いです。
学んだことが就職に直結するとは限らない文系学部において、就職サポートが手厚い中央大学は大きなアドバンテージを持っていると言えるでしょう。
都内での就職を検討しているのであれば尚更、就職活動のしやすさを優先して中央大学に進学することがおすすめです。
しかし同志社大学も十分なブランド価値があり、就職において不利になることはありません。
理系学部にW合格した場合
理系学部にW合格した場合は、専攻に合わせて選ぶのがよいでしょう。
偏差値は専攻によって5.0近く異なるケースもあり、一概に大学名だけで決めることはできません。
また、希望する専攻に合った実験設備があるか、大学院との協働システムが成り立っているかなども検討材料として加えておくことをおすすめします。
まとめ
中央大学と同志社大学は、どちらも難関私立大学として確立したブランドがあります。
関東に進学したい人は中央大学、関西に進学したい人は同志社大学とシンプルに選ぶこともできますので、自分が理想とする学生生活やキャリアプランに合わせて選択するのがよいでしょう。
今回の記事をひとつの参考にしたうえで、後悔しない大学選びができるよう情報収集していきましょう!