中央大学の英語は難しいと言われており、高1高2からコツコツ努力してきた人でも頭を抱える問題が出されます。
極端な難問・奇問はありませんが、基礎が確実に身についていること、出題内容に応じてフレキシブルに知識を引き出して使えること、膨大な問題にも対応できること、3つが求められるので注意しておきましょう。
今回は、中央大学の英語に関する勉強法について解説します。
各学部の英語の難易度・傾向にも触れていきます。
中央大学入試の英語が難しいと言われる理由
まずは、中央大学の英語が難しいと言われる理由を解説します。
他の大学と比較してどんな点が難しいのか、要因を探っていくことが大切です。
単語・文法などの基礎ができていないとできないから
中央大学の英語は「知らないと解けない」問題が多く、単語や文法などの基礎が重視されています。
つまり、高3の終盤になってから付け焼刃的に学んだ内容では、太刀打ちできないことが多いので注意しましょう。
あくまでも基礎を身につけたうえで、スピードや読解法などのスキルを習得することが大切なのです。
なお、逆転合格を目指すうえでも同様のことが言えるので、まずは自分が学び漏らしている単元から優先して復習するなど対策していくことがポイントです。
学部別入試における法学部のレベルと配点が高いから
学部別入試においては、特に法学部のレベルが高いとされています。
中央大学が誇る看板学部であるからこそ、英語のレベルが高く、受験生をふるいにかけようとする狙いが読み取れます。
近年はグローバルリーガルに重点を当てており、法学部が茗荷谷キャンパスへ移転することも伴ってさらに注目度が高まることから、倍率も上昇すると予想されているので注意しましょう。
また、留学機会の多い総合政策学部や、外国文化を学ぶ機会の多い文学部などの英語も難易度が高めです。
志望学部に応じて過去問対策しながら傾向を学ぶ必要があるので、早めに着手しておくとよいでしょう。
国際系学部があり英語が大前提になる学部があるから
総合政策学部は中央大学における唯一の国際系学部であり、英語が使えるのが当たり前とされています。
専門科目が全て英語で講義されたり、レポートや提出物を英語で作るのが求められたりするので、相当な英語力が求められることを知っておきましょう。
また、入学後もTOEICやTOEFLなど外国語検定試験を受ける機会が多いので、勉強はずっと続きます。
このような環境でも無理なく学び続ける学生を集めるため、受験の段階から一定の選考がおこなわれます。
総合政策学部の英語はレベルが高く、平均点も倍率も高いので、志望する場合は十分な対策を練っておきましょう。
中央大学学部別一般入試における各学部の英語試験の特徴
ここからは、中央大学の英語難易度を学部別に紹介します。
既に志望学部が決まっている人は、ぜひチェックしてみてください。
文学部の英語難易度
文学部は、一般入試(全学部入試)でも文学部独自の英語問題を作成しているくらい英語に力を入れている学部です。
特に英語文学文化専攻・ドイツ語文学文化専攻・フランス語文学文化専攻・中国言語文化専攻では英語の平均点が高くなる傾向にあり、外国語スキルの高い受験生が多いです。
問題自体に特殊な傾向がみられるわけではありませんが、受験生のレベルが高いという点で警戒しておく必要があるでしょう。
総合政策学部の英語難易度
総合政策学部の英語は、中央大学内でも最難関レベルです。
国際コミュニケーションを重視する学部であり、留学や海外交流の機会も多いからこそ、英語スキルが必須となるのでしょう。
問題文・設問・回答とも全て英語を求められるなど、暗記型に頼らない本当の英語スキルが試されます。
経済学部の英語難易度
経済学部の英語は、中央大学内では平均レベルです。
そのため、他学部の過去問も参考になります。
演習量を増やし、確実に得点へつなげられるようにしておきましょう。
商学部の英語難易度
商学部の国際経営学部は、英語の難易度が高いです。
問題自体が難しいわけではありませんが、英語が得意な学生が受験する学科でもあり、平均点が高くなる傾向があります。
経営を英語で学ぶ授業も多く、入学後の英語コミュニケーション能力も必要です。
理工学部の英語難易度
理工学部の英語は、難易度が低めです。
数学・理科など理系科目の難易度が高い傾向にあり、そちらに対策の時間を割く必要があるでしょう。
反対に、英語が得意だと合格に有利になるでしょう。
国際経営学部の英語難易度
国際経営学部の英語は、平均レベルです。
ただし、学部名に「国際」と名がついているため決して問題量は少なくありません。
他学部と同様、他学部の過去問も参考にしながら対策していくとよいでしょう。
国際情報学部の英語難易度
国際情報学部の英語は、平均レベルです。
ただし、学部名に「国際」と名がついているため決して問題量は少なくありません。
他学部と同様、他学部の過去問も参考にしながら対策していくとよいでしょう。
難しいと言われる中央大学の英語を倒すために必要な勉強方法
最後に、中央大学の英語を倒すために必要な勉強法を解説します。
ハイレベルかつボリュームの多い問題を前にしても慌てない基礎学力を身につけ、自信を持って入試当日を迎えられるようにしましょう。
単語・語彙・文法などの基礎固めに最も力を入れて勉強する
中央大学の英語は長文などのボリュームが多く、十分な単語・語彙・文法力がないと解答できません。
特殊な専門用語には注釈がついているとはいえ、都度注釈を見ながら全体の文章を把握するのは難しく、ある程度文脈に沿って内容を推測する力も試されます。
特に、設問も選択肢も本文も全て英語で記載されているような問題は、読解のスピードも求められるので基礎的な暗記項目への対策は怠らないようにしておきましょう。
単語・語彙・文法は空欄補充に対応できるようにセットで覚える
単語・語彙・文法は、空欄補充に対応できるようセットで覚えるのがおすすめです。
ひとつのキーワードのみを覚えることもできますが、英語のなかにはセットになって初めて特定の意味を成すキーワードも存在します。
このような語彙や文法は「知らないと解けない」問題になりやすく、必ずセットで覚えておきましょう。
また、キーワード単体の場合とセンテンスになった場合とで意味が異なる単語は頻出なので、覚えておいて損はありません。
過去問を使って出題傾向や時間配分を把握する
早い段階で過去問に挑戦し、およその出題傾向や時間配分を把握しておくことが大切です。
当日のイメージが固まればどの単元を復習すればいいか見通しが立てやすく、スピードもシミュレーションしやすくなるでしょう。
なお、過去問にチャレンジし始めた初期の段階では、合格最低点をクリアする必要はありません。
あくまでも学習スケジュールを組み立てるため先に答えを学ぶようなやり方であり、得点を稼ぐことが目的ではないのです。
得点を稼げるようになるのは受験直前で構わないので、まずは臆すことなくチャレンジしてみましょう。
長く難しい文章にチャレンジしておく
中央大学は、共通テストのように短文を大量に解かせるより、難しい問題を限定して出す傾向にあります。
注釈を見ないとわからない新単語・専門用語が豊富に含まれている難しい文章に挑戦し、初見でも焦らない経験値をつけておくのがよいでしょう。
また、少し長めの文章にも挑戦しておくことがおすすめです。
簡単な問題を落とさない
中央大学の英語は難易度が高く、英語が得意な受験生でも得点を落としやすいことが特徴です。
そのため全体の平均点が低めになり、1点を争う激戦にはほとんどならないでしょう。
このような環境で高得点を出すには、簡単な問題を落とさないことが大切です。
反対に、簡単な問題は取れて当たり前になるよう調整されているので、落としてしまった場合のリカバリーが大変になります。
取れる問題を確実に取り、点数を積み上げていきましょう。
推測力を上げる
全ての単語・熟語を暗記しネイティブレベルの英語スキルを身に着けることが理想とはいえ、限られた受験勉強期間であることや他科目の対策も怠れないことも考えると、限界があります。
どうしても知らない単語・熟語・語法が出てくることは避けられないでしょう。
そのような場合、慌てず一度読み飛ばし、前後の脈絡からおよその内容を推測していくことが大切です。
一言一句確実に和訳できないと正解できない問題はないため、およその内容を理解するだけでも十分設問が解ける可能性が高いです。
英語力だけでなく日本語力も高め、推測する力を養っていきましょう。
8割を目指して勉強する
中央大学は合格最低点を公開していませんが、自己採点と合否の結果を照らし合わせると80%程度獲得していれば合格しやすいことが分かっています。
最低でも72~73%の獲得が必要になるでしょう。
確実に合格したいのであれば最低でも75%、問題が簡単になった年度では80%を狙う必要があります。
受験当日に出題傾向が難しいか簡単かを判断するのは難しいため、最初から8割目指して対策しておくのがおすすめです。
過去問で8割程度を取れれば共通テストの点数も十分に確保できる可能性が高く、場合によっては共通テスト利用入試だけで突破できるかもしれません。
まとめ
中央大学の英語は、MRCHランクの他大学と比較しても高めです。
限られた時間で多くの問題を解かなくてはならず、専門用語も多い硬質なテーマが多いため初見で慌てないよう注意しておく必要があるでしょう。
反対に、中央大学の英語対策が十分にできていれば、他の大学にも通用する英語力を身につけられます。
併願も視野に入れ、早い段階から対策を進めていきましょう。