中央大学は、文系学部であっても数学を選択して受験することが可能です。
文系数学を選択する人の比率は少なく、ここで高得点を取れれば合格にグッと近づくことができるでしょう。
今回は、中央大学における文系数学について詳しく解説します。
傾向・対策はもちろん、難易度にも触れるため数学での受験を検討している人は参考にしてみてください。
中央大学入試における文系数学の傾向を分析! 何割必要?
まずは、中央大学の文系数学に関する基本情報を紹介します。
単元横断型の問題が多い
複数の単元の知識を使わないと解けない問題が多いです。
苦手な単元があると点を取りづらく、いかに他の単元が得意だったとしても不利になってしまうことが多いため注意しましょう。
そのため、ハイレベルな問題を解く力よりは、基礎・基本を全単元で正確かつ素早く回答できる力が問われます。
単元ごとに特化した演習だけでなく、横断型の演習にも積極的に取り組みましょう。
微積分は頻出単元のため注意
中央大学は、文系・理系関係なく微積分の出題割合が高いです。
計算量が多い単元でもありますので、計算ミスに注意しながら確実に解いていく必要があるでしょう。
理系学部は特に科目横断型かつ難関レベルの微積分が出題される傾向が高いですが、文系学部では基礎・基本を間違いなく回答できればクリアできます。
難問・奇問はほとんど出題されない
中央大学の数学は、参考書の基礎~応用レベルが解ければ問題ない難易度です。
超難問はほとんど出題されませんので、特殊な対策は必要ないでしょう。
しかし、微積分の単元は他と比較して難易度が高い傾向にありますので、早慶上智レベルの問題にも取り組んでおくのが理想です。
中央大学の文系数学では何割必要?
学部によって、最低合格ラインは大きく異なります。
平均して5~7割取れていれば問題ありませんが、確実な合格を狙うなら7割以上を目指しましょう。
中央大学入試で文系数学を選択するのがおすすめな人!
ここでは、中央大学の入試において文系数学を選択するのがおすすめな人を紹介します。
自分が下記に該当すると思える場合は、数学受験を検討してよいでしょう。
記述式で答えを導く論理的な数学が得意な人
論理的な思考力が身についており、途中式を飛ばすことなく答えを導ける人におすすめです。
中央大学では時折証明問題も出題されるので、記述式の対策はしておいた方がよいでしょう。
なんとなく感覚で問題を解けてしまう人は選択式数学の場合に有利ですが、記述式数学の場合は途中点しか取れないことが多いのです。
そのため、計算順序を端折ることなく記述できる人は、文系数学向きと言えます。
学校の試験や模試で平均的に高得点を取り続けられる人
学校の試験や模試の数学において、平均的に高得点を取り続けられる人は数学に挑戦してよいかもしれません。
どうしても数学というと理系数学の印象が強いため、理系数学の得点と比べてしまいがちです。
しかし実際の受験シーンではあくまでも文系数学に挑戦するため、理系学部のように突出して数学だけが得意な人と同じ土俵に乗ることはほとんどないです。
そのため、あくまでも文系数学の範囲で数学が得意と言えるのであれば、チャレンジする価値があるでしょう。
文系学部希望者のなかに数学が得意な人は少ないので、むしろ低い倍率で受験できるチャンスかもしれないのです。
数学全般において苦手分野が少ない人
数学全般において、特別苦手な分野が少ないときは狙い目です。
基本的に数学の知識は一度習得してしまえば忘れにくく、世界史・日本史のような暗記偏重科目と比べて点を伸ばしやすいことが特徴です。
基礎をしっかり学べているのであれば、あとは応用問題と単元横断型の入試問題に対応できれば、十分な得点をもらえるでしょう。
理系から文転してきた人
理系から文転してきた場合、数学ⅡBまでは漏れなく習得していることが多いです。
中央大学の文系数学はⅢCの知識を使わないので、ⅡBまで習得できているのであれば問題ありません。
もともと理系として学んできた数学の知識が多いに役立つことも予想されます。
中央大学入試で文系数学は選択しない方がいい人!
反対に、下記に該当する人は中央大学において文系数学を選択しない方がよいでしょう。
倍率の低さにつられてつい文系数学を選択してしまいがちなときは、一度慎重になることをおすすめします。
学校の試験や模試で常に数学は平均以下の人
学校の試験や模試の数学が、常に平均点以下の場合は要注意です。
逆転合格を目指すこともできますが、効率よく合格したいのであればある程度得意な分野を伸ばした方がよいとも言えるでしょう。
「少し苦手な単元がある」「特定の単元だけ学び漏らしている」というのではなく、平均点を割る学力が続いているのであれば、他科目に注力した方がよいかもしれません。
ただし、他科目も同様に平均点以下のものばかりであり完全逆転合格を狙う場合は、塾や予備校の講師に相談しながら受験科目を選定するのがおすすめです。
地歴公民など暗記科目の方が得意とする人
地歴公民など暗記科目が得意で、長時間コツコツ学べる人は文系科目向きかもしれません。
また、資料集に掲載されている史料や地図など視覚的なものと組み合わせて覚えられる人であれば、なおさら地歴公民向きです。
反対に、数学向きな人は確実な解法を身につけて論理的に解けるタイプと言えるでしょう。
自分がどちら向きか分からない人は、模試を受けながら点数を出して判断するのもおすすめです。
記述式で論理的に答えを導く出すことが不得手な人
記述式の問題で論理的に答えを導くのが苦手な人は、数学を避けた方がよいかもしれません。
特に数学の記述問題は、記述でありながらある程度解答のパターンが決まっていることが多く、特定の要素が抜けていたりすると最終的な答えが合っていても減点されてしまうことがあります。
完全穴埋め式(選択式)の数学であれば答えしか聞かれないことがほとんどなので問題ありませんが、中央大学のような私立では記述問題も頻出なので、手こずる可能性が高いのです。
もし苦手意識があるのであれば、モチベーションの大小にも関わります。
最初から得意分野で挑戦した方が効率をよくできる可能性もあるので、無理に文系数学にだけこだわる必要はないと覚えておきましょう。
中央大学入試における文系数学対策になるおすすめの勉強法は?
最後に、中央大学の文系数学を学ぶ際の勉強法を解説します。
限られた時間でも効率よく学習し、過去問演習などアウトプットの時間を増やせるよう対策していきましょう。
問題を見てすぐに解答方法が出てくるよう多くの問題に触れる
数学において初見問題が出てくると、解答の手が一気に止まってしまうものです。
基礎学力が身についていれば既にある知識をフル動員して解答することもできますが、見たことのある問題よりどうしてもスピードは落ちてしまうでしょう。
そのため、問題を見てある程度すぐ解答方法が浮かぶよう、可能中限り多くの問題パターンに触れておくのがおすすめです。
中央大学の過去問はもちろん、同じMARCHレベルの大学の文系数学や、時には理系数学にも手を出しながら対策するのがおすすめです。
問題を解くことよりも解答から学ぶ・復習することに力を入れる
数学を短期間で効率よく学びたい場合、問題を解くことよりも解答をチェックすることを優先すべきシーンが多いです。
特に、既に習った範囲ではあるものの完全初見の形式で出題されている問題や、極端に難易度の高い問題の場合、先に解答を見て解き方を学んでしまった方がよいでしょう。
一見ずるい作戦に見えるかもしれませんが、完全初見の問題に対して自分で1から解答法を見つけるのは至難の業です。
時間ばかりがどんどん取られてしまい、気づいたときには数問しか解けないまま終わってしまうこともあるでしょう。
であれば先に解答から見て、次に同じような問題が出たときに完璧な解き方をすることをゴールにすべきなのです。
不安な場合は数日後に同じ(もしくは数字だけ変えた類似問題)を解くようにして、繰り返すことで自分の力にすることができるので試してみましう。
証明問題への対策を忘れずに行うこと
文系学部の数学でも、証明問題が出ることがあります。
マークシート形式に対応して一部が穴あきになって出題されることもあれば、完全記述形式で丸々全て記入する必要があることもありますので、どちらにも対応できるようにしましょう。
まずは基礎レベルから始め、大学入試共通テストレベルまで少しずつ引き上げていくのがポイントです。
ケアレスミスが命取りになるため、集中力を磨くこと
文系学部の数学は基本的な問題が多いため、ケアレスミスが命取りになります。
特に一般入試が廃止されて全学部入試になって以降、同じ問題で文系学部も理系学部も受験できるようになりました。
学部ごとの出題傾向の差がなくなり、数学が得意な人も苦手な人も同時に受験することになります。
合格者と不合格の差が1点しかないことも出てくることを想定し、集中力を磨いておきましょう。
公式や定理は全て覚えておくこと
中央大学の文系数学は問題レベルが高いわけではありませんが、広範囲に渡って基本的な知識を問う問題が多いです。
そのため、公式や定理など暗記で済むものは全て覚えておきましょう。
記述形式の出題の際に、公式や定理を用いて解法を記せば客観的な正当性も伝わります。
計算や見直しに当てる時間を長く取る秘訣にもなりますので、必ず取り組みましょう。
まとめ
中央大学の数学は、基礎~標準レベルの問題を繰り返し解き続けるのがポイントです。
難問・奇問が出されることはほとんどないものの、スピード感と正確性を意識した計算ができなければ合格は遠のいてしまうでしょう。
ケアレスミスなく突破できるよう、まずは基礎力を重視していきましょう。