中央大学には系列の高校があり、内部進学でそのまま中央大学生になる人がいます。
大学受験の場で直接ライバルになることはないものの、中高大10年一貫教育を前提にしてきた人たちなので、入学後に大きなカルチャーギャップを感じるかもしれません。
今回は、中央大学の系列高校である「中央大学附属高校」について解説します。
偏差値や倍率から難易度の比較もおこないますので、チェックしてみましょう。
中央大学附属高校の偏差値や難易度をチェック!
中央大学付属中学校・高等学校は、「中附」の名で知られる中高一貫校です。
中学校から内部進学してきたクラスと、高校から入学した外部進学してきたクラスとがあり、高校2年次から混合クラスとして編成し直されます。
自由な校風が特徴な学校であり、学校が指定した制服は存在しません。
中学校では2種類のブレザー・4種類のシャツ・ズボン・スカート・ネクタイ・リボン・女子用スラックスのなかから自由に組み合わせながら着用できるようになっています。
高校では自分で用意した制服や私服で登校する人が多いので、他の学校と比べても異質な存在と言えるでしょう。
中央大学附属高校の偏差値69!
中央大学附属高等学校の偏差値は、69です。
中央大学への進学率が高いことから、安定した進学を希望する受験生からの人気が高まっています。
受かるのは難しい?倍率から見る難易度
中央大学附属高校は、偏差値の高さから見ても分かる通り、決して簡単に合格できる学校ではありません。
倍率も高校受験のなかでは比較的高く、激戦であることがわかります。
一般入試
2022年:3.9倍
2021年:2.7倍
2020年:3.1倍
推薦入試
2022年:3.0倍
2021年:3.3倍
2020年:3.2倍
帰国生入試
2022年:2.5倍
2021年:3.1倍
2020年:2.2倍
中央大学附属高校の基本情報や特徴
ここでは、中央大学附属高校の基本情報についてより掘り下げてお伝えします。
中央大学附属高校の歴史
中央大学附属高校は、昭和3年(1928年)に中央大学最初の附属校である「中央大学商業学校」として創立されました。
当初は商業科のみの夜間定時制の学校として開校されましたが、平成5年(1993年)、昼間定時制に改め、現在の姿へと変遷をとげています。
中央大学の学風として今に受け継がれる「質実剛健」「家族的情味」の理念を体現する、落ち着いた友愛に溢れる環境であることも特徴です。
また、平成30年(2018年)に創立90周年を迎えていることも特徴です。
2028年には創立100周年を迎える、伝統的な学校でもあるのです。
中央大学附属高校のキャンパス
中央大学附属高校は、中央大学理工学部を有する後楽園キャンパスに真横にあるのが特徴です。
時には後楽園キャンパスのなかを通って通学したり、大学の生協や学食を使ったりすることもあります。
【住所】
〒112-8551
東京都文京区春日1-13-27
【最寄り駅】
地下鉄都営三田線・大江戸線「春日駅」下車徒歩7分
東京メトロ丸ノ内線・南北線「後楽園駅」下車徒歩5分
JR総武線「水道橋駅」下車徒歩15分
【設備・施設】
トレーニングルーム
図書館
ホール
和室
学食
高校アリーナ
大学アリーナ
生協
後楽園駅は東京ドームシティを目の前に有する駅であり、コンサート・ライブ・スポーツの試合がおこなわれるときは訪問客でかなり混雑するので注意しましょう。
また、東京ドームシティという遊園地があり、絶叫系コースターに乗っている人の叫び声が聞こえてくることもあるユニークなエリアです。
教育目標
中央大学附属高校は、中央大学の学風として今に受け継がれる「質実剛健」「家族的情味」を教育目標として掲げています。
「質実剛健」とは、時流に流されず、忍耐強く、自らを磨いていくことです。
「家族的情味」とは、一人ひとりの顔が見える親身な教育を通じて、教師と生徒、保護者を加えた三者が親しみと信頼関係を築くという意味が込められています。
また、「自立」と「自律」もキーワードになっているのでチェックしてみましょう。
「自立」とは、親や他人に依存することなく、自分のことは自分でする心のこと。
そして「自律」とは、物事の正邪をしっかりと見極めて、自分の行動を正しい方向へと導く心のことです。
日々の勉強、部活動、委員会活動などの集団活動や各種行事を通じて生徒の社会性を陶冶し、本当の「自立」と「自律」を習得できる環境です。
高等学校の学びの特色
施設上の理由から「昼間定時制」をとっているため、始業時間は全日制の学校より遅く、朝は9時15分までに入室するのが通常です(授業終了時間は15時50分)。
そのため、余裕を持って通学することができます。
3年間で高等学校の全課程を終了し、進学に向けた勉強や課外活動などは全日制と変わりません。
1・2年次は大学進学および進学後の学びをより伸長させるための「基礎」に重点を置きます。
そのうえで2年次より、興味・関心、意欲の高い生徒を対象にした自由選択科目を「0時限」として実施。
3年次からは文系・理系、中大推薦希望・他大学受験希望など、進路に合わせた科目選択や各種講座を通して、各自の進学に必要な能力を養います。
また、小規模である学校の利点を活かし、一人ひとりを見守りながら学習指導を実施していることも特徴です。
中央大学への進学希望者のみならず、他大学への進学を目指す生徒もいますが、いずれの場合でも必要な基礎学力の定着を図りながら、苦手科目のある生徒には基礎から補強し、力のある生徒にはより上を目指す環境を整えています。
中央大学附属高等学校の口コミ
他の高校に比べて校則はとても緩いです。
決まった制服はありません。
そして、受験生の皆さんが気になっているであろう髪染め、エクステ、ピアス、メイク、ネイル、バイト、これ全てOKです。
今あげた6個に当てはまってないことでも多分全てOKです。
とにかく中附は緩いです。校則がありません。
校則も良い、しかも伸び伸びと勉強できて本当に楽しい。
しかも髪を染められると言う校則を知って入学してけどその他にも友達と仲良くなれたり、先生の説明が上手かったりとする事があってたのしかった。
後、他学校併願と言う物が本当に中附独自で、こんな自由な学校は他にはないと思います。
高校から入学しました。
第一希望ではありませんでしたが、むしろ第一希望にご縁がなくて良かったと思える学校です。
若い先生が多いせいか先生方との距離も近く、授業もわかりやすい先生が多いようです。
大学附属ですが、かなり勉強はさせます。
課題や課題図書も多く、いつのまにか勉強する習慣が身につきます。
コロナでいろいろな学校行事が延期になっていますが、出来る限り中止ではなく延期にして、どうしたら出来るかを行事委員中心に子どもたちに考えさせています。
お友だちにも恵まれ、自主性のある子どもに成長していっていると感じます。
保護者同士の交流も、クラスに2~3名いるクラス委員さん中心に企画してくださっています。
親子ともども、この高校に通えて満足しています。
「附属だから誰でも大学に行ける」と思っている方が多いかと思いますが、「自主・自治・自律」を目指しているため、自身で勉強意欲の維持が必要となり、成績が悪いと容赦なく留年もあり得ます。
それでもイキイキとした学生たちの顔を見ればわかる通り、メリハリを持って、勉強・部活・私生活を送っている子が非常に多いです。
中央大学附属高等学校からの大学進学
最後に、中央大学附属高校から中央大学に合格する方法について解説します。
中央大学への推薦入学は?
中央大学附属高校に通う学生のうち、86%は中央大学に進学しています。
年度により差はありますが、85~90%程度の人が毎年中央大学に進学することから、中央大学への道は十分に拓けていると言えるでしょう。
法学部へ進学する学生の割合が最も高く、次いで経済学部・商学部・文学部・理工学部・総合政策学部・国際経営学部・国際情報学部と続きます。
なお、中央大学附属高校生で希望をすれば全員必ず内部進学できるとは限りません。
高校側が指定する一定の課題やテストの点数基準を満たし、素行などにも問題がないと認められた人のみ、内部進学が許されます。
他の大学への進学は可能か?
中央大学附属高校生であっても、中央大学以外の学校に進学することは可能です。
特に国公立大学を目指す学生が多く、毎年10~15%程度の生徒が中央大学以外の難関大学に合格しています。
また、国公立大学以外の難関私立大学や専門学校を選択する人もいるのでチェックしてみましょう。
併せて、他大学併願受験のシステムがあり、中央大学への推薦資格を保持したまま他大学を受験することが可能です。
私立大学については中央大学にない学部・学科のみ、国公立大学については、いずれの学部・学科も受験することができます。
他大学一般受験のみを希望する生徒に対しては、学習時間の確保を勘案し、文系においては卒業論文作成、理系においては卒業研究を含む授業の修得単位軽減を行います。
R-CAP講演会の開催
「R-CAP」とは進路適性検査のことで、生徒たちの職業適性や学問適性などが分析されます。
高校2年次の4月にキャリア教育の一環として実施されますが、単に進路に関する分析にとどまらず、自分では気づくことのなかったパーソナリティーの発見にもつながります。
講演会では、その分析レポートの見方についての詳細な説明が行われますが、高校2年生にとっては、進路や自分の生き方を真剣に考えるうえでの、実質的なスタートラインに立つ機会になります。
法職ガイダンス/会計士ガイダンス
高校2年生を対象にした、現役の弁護士や検事、あるいは公認会計士の先生方による講演をとおして、専門職の魅力や職務内容について知ることのできる企画です。
講演の端々に織り込まれる、それぞれの先生方のキャリア形成に至るまでの動機やプロセスは、そのまま生徒たちのキャリアについての関心や意識を高めていくことになります。
キャリアガイダンス
高校2年生もしくは3年生ならびにその保護者を対象にした、中央大学キャリアセンターによる就職ガイダンスです。
最新の採用動向や就活実態、中央大学の就職状況を始めとして、学部・学科イメージと就職状況とのギャップ、就職や就活に向けての親と子のあり方など、キャリア形成に向けて役立つ情報満載のイベントです。
まとめ
中央大学には付属校が4つあり、それぞれ特色やカラーが異なります。
中央大学附属高校のうち8割以上はそのまま中央大学に進学するので、名前だけでも覚えておきましょう。