「中央大学はMARCHのひとつ」と言われることが多く、「他の大学と何が違うの?」と感じる方も多いのではないでしょうか。
大学ごとの強みは他大学と比較すると浮き彫りになりやすく、本当に自分に合っている大学なのかを見極める材料にもなります。
今回は、中央大学の強みを解説します。
看板学部や将来性など魅力を徹底分析してお伝えするので、ぜひご参考ください。
中央大学の強みは「法学部」にあり!何が別格なの?
中央大学の看板学部でもあり毎年高い倍率を誇る学部は、法学部です。
「法の中央」の名で知られているほど有名なので、法学部の詳細をチェックしてみましょう。
中央大学法学部の概要&歴史
中央大学は「英吉利法律学校」として設立した歴史を持ち、法学部は130年の歴史を持つ看板学部でもあります。
これまで法曹界を始め官界・政界・実業界などに優れた人材を多く輩出してきました。
伝統と文化を重視した学びができる一方、社会の変化と大学教育に対するニーズに答えながらカリキュラムを定期的に見直しており、時代のトレンドに合った学びも可能です。
また、すべての学科において、外国語習熟度別クラス編成、海外留学の支援等の採用、国際的視野で考える能力を身につけるための科目の設置がされています。
少人数の演習での教育を充実させ、論文作成、問題の発見・解決、ディスカッション等のトレーニングもしているので、コミュニケーション能力をつけたいときにもおすすめです。
中央大学法学部の3学科
中央大学法学部には、下記3つの学科が設置されています。
それぞれ同じ法学部であっても学ぶ内容が異なるので、志望に合った学科を選択することが重要です。
法律学科
法律学科は、下記を学びの目標にしている学科です。
- 法曹(裁判官・検察官・弁護士)をめざすための法的知識や論理力、思考力を高める
- あらゆる行政部門において必要とされる法運用能力を身につける
- 国際化に対応できる総合的法学知識を学び、外国語運用能力を習得する
法律家として求められる人権感覚や国際的素養を基礎として身につけ、社会問題を法律のプロとして解決する道を探ります。
憲法・民法・刑法などの法律科目だけでなく、歴史・哲学などの幅広い教養、コミュニケーション能力としての語学等を身につけることも特徴です。
法律学科では、教養・語学等の科目を含む導入・基礎科目、それらを発展させた応用・発展科目によってカリキュラムが構成されているので、事前にシラバスをチェックしてみるのもよいでしょう。
通常の講義以外にも、1年次から設けられている少人数のゼミ、実務法曹による講義、インターンシップ、課外の法職講座・公認会計士講座等々、進路に応じた勉強ができる多様な授業が用意されています。
国際企業関係法学科
国際企業関係法学科は、下記を学びの目標にしている学科です。
- 企業活動の国際化に伴う問題解決に必要な法律・経済・文化すべての面にわたる国際感覚を養う
- 日本の法文化と他国とのかかわりを把握するための基礎知識を身につける
- 国際社会で活躍するためのコミュニケーション能力を高める
複雑な利害を持つ国家、国際組織、企業、NGO、個人などから成り立つ近年の国際社会に合わせ、地球規模のリーガルマインドを身につけます。
カリキュラムでは、多彩な専門教育科目を通じて、法律の知識を学ぶことと、現代の国内・国際社会のなかでの企業の役割を知ることとを、有機的に結びつけて学修できるようにしているのも特徴です。
政治学科
政治学科は、下記を学びの目標にしている学科です。
- 政治学・法学・経済学のバランスのとれた基礎知識をもとに、あらゆる事象に批判的・論理的に対応する力をつける
- 自分の考えを表現し、しっかりと人に伝える
- 国際化社会の課題を発見し、分析して提案・解決する能力を養う
歴史や思想に学びながら、市民社会、ガバナンス、グローバリゼーション、ジェンダーなどの現代的課題に応える力を養います。
「NPO・NGO論」「ガバナンス論」「平和学」「環境政治論」「ジェンダー政治論」「カルチュラル・スタディーズ」など、新しい視点から21世紀の政治社会のあり方を考えていく科目も多数設置されているのでチェックしてみましょう。
公務員をめざす人には、法と政策との関係について学べる「公共政策コース」と「地域創造コース」、国際公務員や国際的な仕事に就きたい人には、国際政治や国際法を学べる「国際政治コース」、ジャーナリストをめざす人には、政治や社会とコミュニケーションとの関係について学べる「メディア政治コース」など、多様なコースを提示しています。
中央大学法学部の強みは「特徴的なカリキュラム」
中央大学が法学部を看板学部にしているのは、法律学校を源流とする歴史があるからだけとは限りません。
下記のように、法学部ならではの学びができるからこそ、看板学部として評価を得ているのです。
他大学の法学部ではなくあえて中央大学法学部に進学する人が多い理由を、探っていきましょう。
「一貫教育プログラム」で法曹・公務員養成が徹底されている
中央大学法学部では、法学部3年間+法科大学院2年間を前提とする「一貫教育プログラム」を導入しています。
中央大学法科大学院との連携ができたことで、法学部を3年で早期卒業をすることをめざす「法曹コース」を選択することにより、約2年早く最短6年で法曹資格を取得できるようになりました。
「一貫教育プログラム」が始まる前は法曹になるまで最短8年かかっていましたが、大幅な短縮ができたとわかります。
一定の条件を満たした希望者は、法科大学院在学中に司法試験を受験することもできます。
法曹を目指す人の早期キャリア形成を応援する取り組みであり、他大学法学部にはありません。
グローバル教育にも力を入れている
中央大学法学部はグローバル教育にも力を入れており、交換留学・認定留学の制度が充実しています。
半年から1年間の海外体験でグローバルな視野を培えるので、毎年多くの学生が志願するようになりました。
また、一部を除いて留学先での取得単位が卒業単位として認定されるので、留学により卒業年度が先送りになることもありません。
グローバルなリーガルマインドを身につけ、国際社会に貢献する法曹を目指したい方におすすめです。
MARCHの法学部の中でも就職率が高い!
中央大学法学部生の就職率は73.4%であり、非常に高いのが特徴です。
このなかには大学院(ロースクール)への進学・留学・起業・独立などが含まれていないので、これを含めれば相当な進路決定率だと言えるでしょう。
事実、「未定・就職浪人」と届け出をした学生の比率は1.1%であり、99%程度の学生が何かしらの形で自分の進路を決めたことがわかります。
なお、中央大学法学部卒業生の主な就職先は、下記の通りです。
法曹以外にも、公務員やコンサルなどさまざまな就職先があります。
【主な就職先】
国税庁
国土交通省
神奈川県横浜市役所
総務省
法務省
法務省検察庁
神奈川県庁
三井不動産リアルティ
アクセンチュア
経済産業省
中央大学の強みは「将来性」にあり!就職力が高い!
中央大学は、「就職力が高い」大学ランキング第6位に入っています。
在学生のキャリア形成を支援するための専門施設「キャリアセンター」が設置されており、学生ひとりひとりの夢の自治減を応援してくれます。
他にも下記のようなことがキャリアセンターでできるので、入学した後は積極的に活用してみましょう。
・企業情報・求人情報・企業セミナー・合同企業セミナー情報等の閲覧
・自動メール配信(求人のみ)
・進路調査票のWeb登録
・活動報告のWeb登録、閲覧
・進路決定のWeb登録
・個人面談のWeb予約申込
・キャリアセンター主催イベントのWeb申込
・インターンシップ情報の閲覧
・インターンシップ報告書の入力・閲覧
・マイページ機能、お知らせの配信等
・OB・OG名簿の閲覧
また、中央大学卒業生が財界・法曹界・政界・実業界などさまざまな分野で実績を上げているほか、スポーツ界・芸能界・芸術界などで活躍するなど多彩なキャリアを歩んでいる人がいることも、ランキングを押し上げる要因となりました。
実際の就職実績は?
ここでは、中央大学卒業生の主な就職先を紹介します。
学部ごとに解説するので、既に志望学部が決まっている方は該当学部の情報を確認してみましょう。
法学部
法学部の就職率は73.4%です。
【主な就職先】
国税庁
国土交通省
神奈川県横浜市役所
総務省
法務省
法務省検察庁神奈川県庁
三井不動産リアルティ
アクセンチュア
経済産業省
経済学部
経済学部の就職率は、84.6%です。
【主な就職先】
国税庁
りそなホールディングス
神奈川県横浜市役所
NTTドコモ
横浜銀行
楽天グループ
三井住友銀行
大和証券グループ本社
東京海上日動火災保険
明治安田生命保険
商学部
学部の就職率は、86.3%です。
【主な就職先】
有限責任あずさ
有限責任監査法人トーマツ
EY新日本有限責任
TIS
ニトリ
三菱UFJ銀行
あいおいニッセイ同和損害保険
みずほフィナンシャルグループ
りそなホールディングス
太陽生命保険
理工学部
理工学部の就職率は、57.6%です。
大学院進学率が高いので、学部生から就職する人の割合が低めです。
【主な就職先】
日本電気
NECソリューションイノベータ
パナソニック
日立ソリューションズ
日立製作所
東京都教育委員会
SCSK
TIS
ソフトバンク
東海旅客鉄道
文学部
文学部の就職率は、82.8%です。
【主な就職先】
神奈川県教育委員会
ベネッセスタイルケア
埼玉県教育委員会
明治安田生命保険
ニトリ
三井不動産リアルティ
東京都教育委員会
日本生命保険
SOMPOケア
アパホテル
総合政策学部
総合政策学部の就職率は、85.2%です。
【主な就職先】
りそなホールディングス
日本放送協会
TIS
あおぞら銀行
エヌ・ティ・ティ・データ・システム技術
かんぽ生命保険
ポーラ
ヤマト運輸
伊藤忠テクノソリューションズ
楽天グループ
中央大学の強みは「大学イメージランキング」にあり! 魅力は?
中央大学は、法学部や就職率以外にも強みがあります。
代表的なポイントとして、大学イメージランキングを参考にしながら解説していきます。
「学べる内容が充実している」第5位(関東・甲信越)
中央大学は、「学べる内容が充実している」大学ランキングの5位に入っています。
8学部26学科13専攻の学部、7研究科の大学院、2つの専門職大学院から構成されている中央大学だからこそ多彩な学びができること、どんな分野を希望する学生でも受け入れられることなどが特徴となりました。
具体的な設置学部・学科・専修・コースは下記の通りです。
法学部法律学科法曹コース
法学部法律学科公共法務コース
法学部法律学科企業コース
法学部国際企業関係法学科
法学部政治学科公共政策コース
法学部政治学科地域創造コース
法学部政治学科国際政治コース
法学部政治学科メディア政治コース
法学部通信教育課程
経済学部経済学科経済総合クラスター
経済学部経済学科ヒューマンエコノミークラスター
経済学部経済情報システム学科企業経済クラスター
経済学部経済情報システム学科経済情報クラスター
経済学部国際経済学科貿易・国際金融クラスター
経済学部国際経済学科経済開発クラスター
経済学部公共・環境経済学科公共クラスター
経済学部公共・環境経済学科環境クラスター
商学部経営学科
商学部会計学科
商学部国際マーケティング学科
商学部金融学科
文学部人文社会学科国文学専攻
文学部人文社会学科英語文学文化専攻
文学部人文社会学科ドイツ語文学文化専攻
文学部人文社会学科フランス語文学文化専攻
文学部人文社会学科中国言語文化専攻
文学部人文社会学科日本史学専攻
文学部人文社会学科東洋史学専攻
文学部人文社会学科西洋史学専攻
文学部人文社会学科哲学専攻
文学部人文社会学科社会学専攻
文学部人文社会学科社会情報学専攻情報コミュニケーションコース
文学部人文社会学科社会情報学専攻図書館情報学コース
文学部人文社会学科教育学専攻
文学部人文社会学科心理学専攻
理工学部数学科
理工学部物理学科
理工学部都市環境学科環境クリエーターコース
理工学部都市環境学科都市プランナーコース
理工学部精密機械工学科
理工学部電気電子情報通信工学科
理工学部応用化学科
理工学部ビジネスデータサイエンス学科
理工学部情報工学科
理工学部生命科学科
理工学部人間総合理工学科
総合政策学部政策科学科
総合政策学部国際政策文化学科
国際経営学部国際経営学科
国際情報学部国際情報学科
Faculty-linkage Program(FLP)国際協力プログラム
Faculty-linkage Program(FLP)環境プログラム
Faculty-linkage Program(FLP)ジャーナリズムプログラム
Faculty-linkage Program(FLP)スポーツ・健康科学プログラム
Faculty-linkage Program(FLP)地域・公共マネジメントプログラム
大学院に進学する場合はさらに専門分野ごとに細分化されるので、その道のプロフェッショナルになれることも特徴です。
「サポートが手厚い」第10位(関東・甲信越)
中央大学は「サポートが手厚い」大学ランキング10位にも入っています。
学生生活を支える下記のようなサポートが提供されているので、困ったときは指導教員・学部事務室などに相談してみましょう。
・多彩なキャリア形成を支援するキャリアサポート
・豊富な姉妹校と連携した留学支援
・難関国家資格受験をサポートする研究室
・各業界に散らばるOG・OBによる就職情報の提供
・サークル活動や部活動を支援する学友会や中央大学スポーツ連盟など
・学生の住まいや生活サポート
・パソコン、免許合宿、卒業旅行、学用品の割引など
勉強に集中できる環境であることが、長く中央大学の人気を支えているのかもしれません。
まとめ
中央大学は「実学」の精神が根付く堅実な大学であり、就職率が高めです。
一般企業はもちろん、公務員・弁護士や公認会計士などの専門職・国会議員など多彩なキャリアが歩めるので、オープンキャンパスなどに出向く際は就職情報をチェックしてみてもよいでしょう。
看板学部である法学部は毎年特に人気を集めるので、早めの受験対策が必須です!