同じ中央大学であっても学部ごとに倍率・偏差値・募集人数が異なるため、なかには「穴場学部」とされる学部があることをご存じでしょうか。
「どうしても中央大学に入学したい!」という方は穴場学部を狙い、効率よく合格を勝ち取るのもひとつの戦略です。
今回は、中央大学の穴場学部について解説します。
入試での穴場学部・狙い目の見つけ方
まずは、穴場学部の見つけ方・狙い方を紹介します。
中央大学以外にも通用する考え方なので、受験生はぜひチェックしてみてください。
偏差値・共通テスト得点率から自分のレベルに合うところを選ぶ
まずは、自分の偏差値・共通テストの得点率を正しく知ることが大切です。
そのうえで、各大学・各学部が後悔しているボーダー得点を参考にしながら、自分のレベルに合うところを選びましょう。
特に、知名度があるにも関わらず偏差値が少し低めになっている学部や、ボーダー得点が高くない学部を狙うのがおすすめです。
近年の入試データから倍率が低い学部×試験方式を選ぶ
近年の入試データを参考に、倍率が低い学部・試験方式を選ぶことが大切です。
例えば大学入学共通テスト利用入学試験の場合、共通テストの点数をそのまま合否判定に使うことができ、大学独自のペーパー試験を課されないことから受験生の負担が少なめです。
そのため「念のため出願しておこう」「ダメ元でも出願しておこう」という人が増え、見かけの倍率が非常に高くなりやすいので注意しておきましょう。
実際の実質倍率は低く、見た目以上に穴場となる可能性もあります。
また、科目数が多く受験の負担が大きい試験方式は倍率が低くなりやすいので、併願校の試験科目と照らし合わせながら効率よく活用することが大切です。
中央大学の穴場はどこ?偏差値を知って狙い目を見つけよう
ここからは、中央大学の穴場学部を知るため、基本的な偏差値・共通テストの得点率について解説します。
中央大学全体の偏差値
中央大学に設置されている学部を偏差値ごとに紹介します。
偏差値だけを見ると、理工学部や文学部や狙い目であるとわかります。
第1位:国際経営学部(偏差値60.0)
第1位:国際情報学部(偏差値60.0)
第3位:法学部(偏差値57.5~62.5)
第3位:総合政策学部(偏差値57.5)
第5位:商学部(偏差値55.0~60.0)
第6位:経済学部(偏差値55.0~57.5)
第7位:文学部(偏差値52.5~57.5)
第8位:理工学部(偏差値52.5~57.5)
中央大学は、8学部を有する総合大学です。
近年設置されたばかりの国際経営学部および国際情報学部は注目度が高く、倍率も高くなっていることから高い偏差値を記録しています。
次点で、中央大学の看板学部である法学部がランクインします。
司法試験の合格率が他大学と比較して非常に高く、司法試験受験生専用の勉強部屋や研究室も開設されています。
試験の合格を希望する学生にとってはこれ以上ない環境だからこそ人気も高く、中央大学内でも比較的難易度の高い学部と見られるようになりました。
その後、総合政策学部が続きます。
総合政策学部は中央大学のなかでも特に国際色豊かな学部であり、国外からの留学生を目にする機会も多めです。
専門科目を全て英語で履修するなど中央大学総合政策学部ならではのカリキュラムを採用しており、高い外国語力を誇る人材を輩出しています。
次に、商学部・経済学部のビジネス系学部が続きます。
最後に文学部・理工学部がありますが、年度や学科により多少偏差値が異なることは理解しておく必要があるでしょう。
模試などを参考にしながら、自分の合格可能性を正しく見繕うことが欠かせません。
中央大学の学部・学科ごとに見る共通テスト得点率
学部・学科・専攻ごとの共通テスト得点率は、下記の通りです。
得点率だけを見ると、経済学部や商学部も狙い目と言えるでしょう。
共通テスト利用入試で合格したいと考える方は、検討してみることをおすすめします。
文学部
国文学専攻:80%
英語文学文化専攻:78%
ドイツ語文学文化専攻:77%
フランス語文学文化専攻:80%
中国言語文化専攻:77%
日本史学専攻:78%
東洋史学専攻:76%
西洋史学西洋:80%
哲学専攻:80%
社会学専攻:79%
社会情報学専攻:78%
心理学専攻:79%
学びのパスポート:80%
法学部
法律学科:86%
国際企業関係法学科:82%
政治学科:79%
総合政策学部
政策科学科:80%
国際政策文化学科:76%
経済学部
経済学科:80%
経済情報システム学科:76%
国際経済学科:78%
公共・環境経済学科:78%
国際経営学部
国際経営学科:80%
商学部
経営学科:77%
会計学科:73%
国際マーケティング学科:73%
金融学科:78%
理工学部
数学科:75%
物理学科:77%
都市環境学科:75%
精密機械工学科:77%
電気電子情報通信工学科:75%
応用化学科:78%
ビジネスデータサイエンス学科:78%
情報工学科:77%
生命科学科:82%
人間総合理工学科:73%
国際情報学部
国際情報学部:76%
2022年の合格最低点から見る中央大学の狙い目はここ!
2022年の合格最低点は、学部ごとに下記のようになりました。
新設学部である国際情報学部および国際経営学部の合格最低点は少し低めに出ており、入学の可能性が高いことがわかります。
法学部
【4教科型】
法律学科:255
国際企業関係法学科:261.4
政治学科:238.3
【3教科型】
法律学科:204.9
国際企業関係法学科:212.8
政治学科:191.8
経済学部
経済学科Ⅰ:237.1
経済学科Ⅱ:238.3
経済情報システム学科:223.0
国際経済学科:223.0
公共・環境経済学科:223.0
商学部
経営学科:214.1
会計学科:205.1
国際マーケティング学科:202.1
金融学科:206.5
理工学部
数学科:221.0
物理学科:163.0
都市環境学科:167.0
精密機械工学科:164.0
電気電子情報通信工学科:170.0
応用化学科:162.0
ビジネスデータサイエンス学科:176.0
情報工学科:181.0
生命科学科:172.0
人間総合理工学科:166.0
文学部
国文学専攻:268.3
英語文学文化専攻:223.0
ドイツ語文学文化専攻:225.8
フランス語文学文化専攻:210.9
中国文学文化専攻:214.4
日本史学専攻:200.3
東洋史学専攻:219.6
西洋史学専攻:228.2
哲学専攻:227.0
社会学専攻:223.2
社会情報学専攻:240.7
教育学専攻:221.9
心理学専攻:200.0
学びのパスポートプログラム:212.0
総合政策学部
政策科学科:175.0
国際政策文化学科:175.0
国際経営学部
国際経営学科:205.0
国際情報学部
国際情報学科:187.0
中央大学2023年度入試の変更点
中央大学は、2023年度の入試にいくつかの変更点を加えています。
下記で解説するので、該当学部を志望する方は特にチェックしておきましょう。
総合政策学部|一般選抜「英語」「国語」の試験時間短縮
総合政策学部では、一般選抜における「外国語(英語)」の試験時間を下記の通り短縮します。
(変更前)
英語(コミュニケーション英語I・Ⅱ・Ⅲ、英語表現I・Ⅱ)
試験時間:100分
(変更後)
英語(コミュニケーション英語I・Ⅱ・Ⅲ、英語表現I・Ⅱ)
試験時間:90分
また、同じく「国語」についても下記の通り変更されます。
(変更前)
国語総合(漢文を除く)
試験時間:90分
(変更後)
国語総合(近代以降の文章)
試験時間:70分
つまり、国語については古文もなくなると考えて問題ありません。
その分試験時間が短縮されますが、現代文の出題傾向に大きな変化はないでしょう。
一方、英語は試験範囲をそのままに試験時間のみが短縮されます。
出題傾向は大幅には変わらず、問題数も多少は減少する可能性がありますが大幅な改革はないでしょう。
2023年度からの取り組みについて詳細は公表されていませんが、今まで以上に解答のスピードと正確性を上げる勉強をすることが求められます。
商学部|いくつかの試験における「外国語」筆記試験の変更
商学部では、外国語の筆記試験に変更が加わります。
(変更前)
「ドイツ語」「フランス語」「中国語」「スペイン語」での受験を希望する人には筆記試験を課す
(変更後)
「ドイツ語」「フランス語」「中国語」「スペイン語」での受験を希望する人には外部検定試験のスコア提出を求め、受験当日の筆記試験は課さない
(追加)
出願資格について、下記の通り「朝鮮語」を追加する
・韓国語能力試験 2級以上合格
・ハングル能力検定試験 3級以上合格
上記の内容に合わせて、試験名称も「ドイツ語・フランス語・中国語・スペイン語・朝鮮語特別入学試験」 に改定されます
詳細は「CHUO UNIVERSITY GUIDE BOOK2023(大学案内)(2022年5月中旬公開)」及び「2023年度入学試験要項(2022年7月中旬公開)」に掲載されていますが、細かなスコア基準などは掲載されていません。
また、2023年度からの取り組みなので合格最低点などのデータも揃っておらず、外部検定試験のスコアに自信のある人のみが出願する傾向になりそうです。
まとめ
中央大学に合格したいときは、本記事で紹介した穴場学部と自分の希望学部が合致しているか検討していきましょう。
合格最低点は年度ごとに異なるので「点数を越えていたら安心」というわけではないものの、ひとつの目安として目標にするのがおすすめです。