中央大学に限らず、多くの大学入試で得点調整がおこなわれていることをご存知でしょうか。
合格最低点や合格ボーダーラインなどを参考に受験勉強することも大切ですが、得点調整の事実を知らないと想定と異なる点になり、涙する結果になりかねません。
今回は、中央大学における得点調整について解説します。
調整の方法や気を付けるべきポイントにも触れますので、可能な限り正確な合否判定をしたい人は役立てていきましょう。
中央大学の得点調整はある!使われる方式や得点調整をする理由
結論からお伝えすると、中央大学は得点調整をする大学です。
下記で詳細を解説するので、概要を知っておきましょう。
中央大学は「偏差点」を用いて得点調整を行う!
中央大学では、合否判定において偏差点による得点調整をする場合があります。
偏差点とは、選択科目間の有利・不利が生じないよう、受験生が得た各科目の得点が得点分布の中でどのあたりに位置するかを考慮して算出した、調整後の点数のことです。
なお、実際の得点とは異なる場合がほとんどなので、見た目の点数に惑わされないようにする必要があります。
科目の得点分布の中での相対的な位置を表す特性から、学部・試験方式によっては選択科目に限らず偏差点を用いる場合もあるので注意しておきましょう。
中央大学が得点調整を行う理由
中央大学が得点調整をする理由は、前述の通り「選択科目間で有利・不利が生じないようにするため」です。
入試問題は極端に難易度が高く(もしくは低く)ならないよう配慮のうえで作成されていますが、年度によっては狙い通りの平均点にならないことがあります。
例えば国語だけが非常に簡単になってしまい平均点が高く、反対に理科の難易度が非常に高くなって平均点が低くなった場合、表面上の得点だけを見て合否判定するのであれば「国語を選択した人の方が有利になった」ということになりかねません。
中央大学では、こうした有利・不利による合否判定のブレをなくすため、得点調整を採用しているのです。
中央大学の入試で得点調整がある学部・試験種別は?
中央大学の入試要項を見ていると「得点は必要に応じ、偏差点を使用する場合があります」という記載がされている学部・試験種別があることに気が付きます。
この記載がされている場合は、偏差点による得点調整がされると思っておきましょう。
下記で該当学部・試験種別を解説します。
必ず「偏差点が使われる」学部・試験方式は?
下記の学部・試験方式では、必ず偏差点が使われます。
特に2科目から選択しなければいけない試験方式の場合は、ほぼ確実に得点調整が入るので注意が必要です。
法学部・経済学部・商学部 6学部共通選抜
経済学部 学部別選抜 一般方式
経済学部 学部別選抜 大学入学共通テスト併用方式
経済学部 大学入学共通テスト利用選抜(単独方式)
商学部 学部別選抜 一般方式
「偏差点が使われる」可能性がある学部・試験方式は?
下記は、偏差点が使われる可能性がある学部・試験方式の一覧です。
下記では極端な偏差点の差が出た場合に調整が入るので、あらかじめ知っておきましょう。
文学部・国際経営学部・国際情報学部 6学部共通選抜
法学部 学部別選抜 一般方式(4教科型・3教科型)
経済学部 学部別選抜 英語外部試験利用方式
理工学部 学部別選抜 一般方式
理工学部 学部別選抜 英語外部試験利用方式
文学部 学部別選抜 一般方式
文学部 学部別選抜 英語外部試験利用方式
中央大学の学部ごとの偏差値ランキング
最後に、中央大学の学部を偏差値ごとにランキング形式で発表します。
偏差値の高い順に紹介するので、チェックしてみましょう。
1位:法学部
中央大学は「英吉利法律学校」として設立した歴史を持ち、法学部は130年の歴史を持つ看板学部でもあります。
これまで法曹界を始め官界・政界・実業界などに優れた人材を多く輩出してきました。
伝統と文化を重視した学びができる一方、社会の変化と大学教育に対するニーズに答えながらカリキュラムを定期的に見直しており、時代のトレンドに合った学びも可能です。
また、すべての学科において、外国語習熟度別クラス編成、海外留学の支援等の採用、国際的視野で考える能力を身につけるための科目の設置がされています。
少人数の演習での教育を充実し、論文作成、問題の発見・解決、ディスカッション等のトレーニングもしているので、コミュニケーション能力をつけたいときにもおすすめです。
2位:総合政策学部
「外国語と情報処理の実践能力」「その実践能力と異文化に対する理解をもとにしたコミュニケーション能力」「政策的な思考にもとづく問題発見・解決能力」の3つを身につけ、さまざまな社会において「よりよい社会づくり」に貢献できる人材の育成をめざす学部です。
「政策」「文化」「外国語」「情報」を4つの柱とし、段階的に教養、スキルと専門領域の知識を身につける発展型のカリキュラムが採用されました。
少人数教育の徹底、多彩な教員スタッフによるゼミの充実、フィールドワーク、プロジェクト学習やリサーチフェスタなど、さまざまな取り組みを実践しています。
3位:文学部
中央大学文学部は、少人数教育を徹底し、家族的な雰囲気の中できめ細やかな教育を行っているのが特徴です。
2006年4月からはこれまでの5学科が「人文社会学科」という1つの学科になり、異なる学問分野がさらに有機的に連携することになりました。
専門科目は学部全体で約700あり、豊かな知識と深い理解を育みます。
また、専攻の枠を越え、他の専攻(プログラム)・コースの専門科目を広く履修できることも大きな特徴です。
4位:経済学部
経済活動の発展・多様化に伴い研究・教育領域を拡大し、4学科を設置しています。
「専門的技量をもった高度な職業人の育成」「国際社会で活躍できる人材の教育」を掲げ、「教員と学生の密着した少人数教育」を教育の柱としているので、特にAO入試希望者はチェックしておくとよいでしょう。
1年次から導入演習を約60講座、2~4年次には3年間続く専門演習を各学年約50講座開講しており、ゼミでの学びが活発な学部でもあります。
自治体・企業へのインターンシップ、パソコンを使った授業や各種講習会も積極的に取り入れているので、在学中に産学連携への興味を深めたい方は参加してみましょう。
5位:商学部
中央大学の商学部は、商学部は「経営」「会計」「国際マーケティング」「金融」学科の4学科制のもと、ビジネスを幅広く・深く学べる日本でも数少ない学部です。
それぞれの学科で授業科目を体系的に配置し、段階を踏んで学修を進める環境を整っているのも、実学重視の中央大学ならではと言えるでしょう。
キャリア科目やプログラム科目では、学んだことを実践しながらコミュニケーション能力やリーダーシップを高められます。
企業を永続的に成長・発展させていくために必要な専門知識を養うとともに、グローバル人材にとって欠かせない視点や教養を育めることも特徴であり、卒業後に即戦力となる人材を輩出しています。
6位:国際経営学部
国際経営学部は、経営学・経済学に関する理論とその関連領域の教育研究を通じて、企業経営やグローバル経済に係る専門知識と高い語学運用能力をもって国際社会を舞台に活躍できるグローバルビジネスリーダーの育成を目的としています。
2019年に開設されたばかりの新設学部であり、企業経営やグローバル経済、国際地域研究といった専門科目群、そして情報統計や教養科目といった総合教育科目群が準備されました。
ゼミ活動を通じて融合させ、戦略的思考や国際コミュニケーション能力といったグローバルビジネスリーダーが備えるべき「実践知」を修得できるなど、多彩な学びを可能にしています。
7位:国際情報学部
国際情報学部は、学生に対する教員の数が多い(入学定員150名:専任教員21名)学部でもあります。
相互のコミュニケーションを図りながら、サイバー空間とフィジカル(現実)空間を高度に融合させたシステムによって人間中心の社会(Society5.0)における課題解決を図ります。
情報技術によるアプローチと情報をとりまく法律・ルールによるアプローチの両方を学べるので、総合力を身につけたい人にもおすすめです。
都心キャンパスの利点を活かし、社会の第一線で活躍する実務家教員を多数招聘し、最前線の知識を得るための刺激的な学習環境が充実していることも特徴です。
8位:理工学部
中央大学の学部のなかで唯一後楽園キャンパスを使用する学部であり、「中央大学=郊外」のイメージからかけなはれていることが特徴です。
企業にとってのフットワークが良ければ就職活動のフットワークも良いわけですから、産学連携が支える求人件数も安定しています。
また、中央大学大学院理工学研究科との連携も強く、研究という実学的な教育方法を通してより積極的な学びができるよう工夫されています。
まとめ
中央大学に限らず、ほぼすべての大学では得点調整がおこなわれています。
内容を詳しく知らないと不安に思いやすいシステムですが、実は科目ごとの難易度に影響を受けず公平かつ公正な合否判定をするためのシステムであるため、むしろ歓迎してよいでしょう。
模試などを活用しながら自分の立ち位置を可視化し、受験勉強に役立てていくことが大切です。